偏食観劇屋

色々見たい、偏ったエンタメファン

The boys in the band

イマイチ入り込めなかったのは、2つ理由があると思う。

ひとつは広すぎる会場のせいかなと。シアタークリエで見たい芝居だった。これは凱旋公演だから元は小さな場所でやってたのかもですが、鬱屈とした空気感みたいなものが感じられなくて愛も憎も空間に分散してしまう感じ。芝居に合った箱のサイズってやっぱりあるよなぁと思う。

それと安田さんの声が私の耳には合わなかった。マイケルとしての発声なんだけどザラザラしすぎてセリフが聞こえなくて。アランとの電話とか、よそゆきのマイケルの声はそんなことなかったんだけど、ゲイをやってる時の(あの人たち大半はゲイをやってる感じがした。つまりステレオタイプだったりドラァグの人たちのような喋り方をあえて楽しんでるみたいな)声が聞き取りづらくて。

まあそんなのもあって、ちょっと楽しみきれなかった感は残るけど、取り止めもない会話劇、生きづらさからうまく抜けられなくて周りを傷つけまくる悲しみみたいな作品だったと思う。ホント、マイケルが信じられなくらい最低なんだもん!私がもしあの場にいたら蹴り入れてるわ。頭来て。

誕生日のハロルドはマイケルに自分たちは似てるというのだけど、ハロルドはそういう最低なこと色々やらかしてそこをなんとか乗り切った人という感じで、遅刻しても誰かをもう傷つけるようなことしないとこがホッとするひとだったなー。決していいひとじゃないんだけど。なんていうか出で立ちとかあの雰囲気含め、トーマの心臓にいそうなキャラだった。

ラブロマンスとけ全面に出されるとゲンナリするタイプだけど、ラリーとハンクの関係は切なくてよかったなあ。きっとまた喧嘩するしもしかしたら別れちゃうかもだけど、幸せでいて欲しい。

バーナードが黒人だってことをかなり後の方で知ったのだけど何かヒントがあったんかしら?知った上でもう一回見直したい気持ちはちょっとある。が、ネトフリで映画見られるようなのでそこで復習しましょうか。