偏食観劇屋

色々見たい、偏ったエンタメファン

黄色い涙

見てきました。

前評判どおり淡々と描かれていて「すっごい面白かった」とか「すっごい感動した」とか強い感想はなくて。

でも、うちに帰ってパンフレットを読みながらまた涙が滲むような、そういう映画でした。

以下ネタバレ

まずはニノ。

さすが演技派の戦士、いいシーンいっぱいありました。

飲んで店を出た後に、今日こそ同居人たちに出て行けと言おう、と決心するシーンとか。

なんか結局言い出せなさそうな感じで「言ってやるぞー」って言ってるのがね、いい。

元カノに自分のやり方を貫き通すために怒鳴るシーンはドキッとした。

この役者って時々妙に色気を出すんだなー。

ドキッとしたと言えばキスシーンも。

あとチョコっとしかでてない割においしかったのはじゅんちゃん。

5人が揃うシーンで1番好きなのは銭湯のシーン。

これはうっかりしょうちゃんのおしりに気を取られてると見逃します(笑)

夢を語り合う4人をすごく羨ましそうにキラッキラした目で見つめるじゅんちゃん。

この時の表情がとってもいじらしくって魅力的なのです。

東京タワーとか道明寺やってた人がどうしてこうも、純朴な青年役がはまるんでしょうか。

(ドラマで純朴な消防士やった時もはまってたましたね)

その雰囲気がすごくかわいくってね~[emoji:i-179](ほんわか)

美形に隠れた本質はこっちなんだろうな、と思わせるいい役でした。

しょうちゃんはホント、しょーもないヤツを演ってて。

語りたがりやっていうか、口ばっかりなムッサイ男。

いい味出してましたよー。

ただ、監督にこっちの方が櫻井くんのイメージとか言われてて、ちょっとかわいそう(苦笑)

それだけ役に馴染んでたんでしょうけど、あんなダメ男に思われても…。

さとしくんの役は、ひたすら黙々と絵を描いてる印象でした。

あのウダウダ感の中で、何気にちゃんと作業してる役で…。

絵を完成させて裏に名前と住所を書くシーンがとっても好きです。

作り上げることを意識してる私としては、あのシーンはとっても印象的。

私も何か、やろうかなという気になりました。

あいばさんの1番好きなシーンにあいばさんは出てません(笑)

ラジオから聞こえる歌がとってもよかったから…声だけのシーンなのです。

一生懸命さが伝わる魂のこもった歌声に涙。

私はその歌を前向きな挑戦と捉えてたんですが、後でパンフレットを見てもっと切羽詰まったギリギリの挑戦だったのかな、と感じてまた涙してしまった[emoji:i-202]

あの人の切なさの表現はたまらないものがありますね。

映画の中でもっとも好きなシーンは、栄介(ニノ)の母の危篤の知らせを受けた3人が駅で栄介を送るシーンです。

電報を受け取ったところからの3人のシーンも、栄介と3人のシーンも、説明も台詞もあんまりなくてほとんど表情と空気感だけの演技なのですが。

そこの空気感が、多分嵐じゃなきゃ出せない空気感で、すごくきゅーーーっとキタ。

「信頼感」って言ってしまうとなんか薄いなあと思うのですが、仲間として繋がってきたからこそ出せる空気感がたまらなかった。

そこに残念ながらじゅんちゃんはいないんだけど、このシーンのためにこの映画は嵐だったんだなーと思わせるシーンでした。

またひとつ、嵐を好きになった。