京都の頃を知ってる人には敵わない。とずっと思ってた。
嫉妬みたいな激しい感情じゃなくて、ただの事実として敵わないんだと理解してた。
過ぎてしまった過去なので私にはどうにも取り戻すことができなくて、たとえ機会があって写真や映像を見ることがあっても、あの時を知らない私でしかとらえることができない。
その知らない頃の大野さん、想像でしか感じられない大野さん。その片りんを稀に私にも見せてくれる時があって、それが今回のソロだった。
あれにはちょっと…かなりやられた。
もうオープニングで登場してきても肉眼で見つけられないくらい、この人のことがわからない私なのに。
私はあの人の凛とした姿が好き、と思った。
インザルームの最初、双眼鏡の向こうに見えた横顔も美しくてハッとした。
原点回帰はやる方だけのことじゃなかったのかもね。
見てるこっちのことでもあったんだ。