偏食観劇屋

色々見たい、偏ったエンタメファン

こういう日もある。

今日は試練の日だったんじゃないかなと思う。だけどハルトは驚異の精神力で乗り越えて、そして今まで以上のものを見せてくれた。

トラブルはない方がいいし、私だって見たくない。けど起きた時にどう対処出来るか。それが出来るからこそ選ばれしビリー役なんだなと思った。

発端は50ペンス。Mrs Wに言われ渡そうとポケットを探るが出てこない。入ってなかったのかファスナーが壊れて開かなかったのか…。それを察知したかほさん、続く先週の分という台詞を飛ばして進める。けどハルトは動揺したのかバッグを椅子にひっかけるのに時間を取られ、椅子の上に乗れず。そうなると次のまず椅子から降りての台詞も言えない。50ペンス払ってないから払ったよ!って台詞ももちろん言えず。たった一つのトラブルが次々変更を余儀なくされて緊張の連続だった。

でもおそらく初めて見る人には分からなかったと思う。それでお芝居が止まったりすることはなかったし、幸いビリーも何をしていいか分からず焦ってるシーンだったから。かほさんも落ち着いて合わせていたし、なによりハルトの度胸。何を飛ばすべきでどこで合わせるべきか冷静に判断してたんじゃないかな?本当にすごいとしか言いようがない。

ようやくフロアバー?って辺りで元に戻り。後はハルトの気持ちをリラックスしてあげるだけだ、イブキマイケル次のシーン頼むよ!と思いながら見ていたら、まだ試練はあったの。

expressing、まずハンガーにかかったドレスで踊るところ、踊り終わって靴履き替えの時に何かが衣装に引っかかって取れない!なんとか外れて靴を履けて…もう音楽は続いてるし焦った!

そして今度はイブキがホイッスルを吹けないトラブル。上手く取り出せなかったみたいで間に合わず。取り出そうとしてドレスの胸、全開になっちゃった。でも一切気にすることなく踊りきってたな。あれも良かった!色んなこと吹っ切るように思いっきり踊ってたハルト。

そしてね、Angry Dance。

私が見た過去最高と言ってもいいくらいの迫力に満ちたものを見せてくれた。

踊れロクデナシ!がこんなに刺さるとは。

50ペンスからの小さなトラブルの連続を全部吹き飛ばすほどのあまりの迫力に、床に倒れても誰も拍手ができなかった。

あんなに静けさに包まれた日はないんじゃないかな?立ち上がってようやく拍手ができたんだけど、あれはもっともっと拍手をあげたかったよ!本当に素晴らしかった!

ビリーとハルトの悔しさが全てあのダンスに詰め込まれていて…他の日だったら見ることのできなかったものだと思う。

だからあの子はビリーになれたんだ、と心底実感した公演だった。

韓国ビリーが見に来てました。

5人のはずだけど4人だけで、みんなお揃いの服着ててかわいかったー!仲間内で1番人気のエリックは特に。西洋の血が入っててふわふわお人形さんみたい。

日本のビリーズも見に行くのかな?