キャストが変わるとやはり印象が変わる。
いくつか変更点ももちろんあったからなのだけど、今まで見たことがない新しいSHOCKという印象。
演出面では夜の海。
これ、すっごく良かった。切なかった。悲しかった。けど、初めてコウイチは全てをやり切ったから消えたのだと納得できた。これを成仏というのか!と。
初めて見た時からしばらくはコウイチに全く感情移入できなくて、むしろコウイチに感情移入出来る人は常にトップを走ってるような人だ凡人の私には無理と思ってた。それが勘三郎さんが亡くなってからは、コウイチの無念ばかり拾ってしまいとにかく切なくて苦しい夜の海になっていた。まだまだやりたいことがたくさんあったはずなのに、シェイクスピアさえやれないまま舞台を去らねばならない。
で、今年です。
踊ってるコウイチがなんか微笑んでる??って気付いて慌てて双眼鏡構えて確認して。それからクライマックスに向かってもう肉眼でもわかるくらい満足げな優しい笑顔になって踊ってて、嗚呼コウイチが行ってしまう。成仏しちゃう、ってめちゃくちゃ寂しい気持ちになった。と同時に残されたわずかな時間でできる全てをやり切ったんだなぁと感じた。
去年までよりずっと前向きで桜の巨木が似合って、もっともっと心揺さぶられるシーンになったと思う。
あとはね、タツヤがやばいです!
いきなりバイオレンスなキャラになってて笑っちゃったけど、そんなタツヤがコウイチはすでに亡くなってると言われた後のシーン、切なさと愛しさで心臓八つ裂きにされました。ウチもさー、コウイチよりウチの方がかわいそうってくらいギャン泣きだったんだけど、それとも違ってなんかキュウウっと絞られるような気持ちになる。
ふてくされて挙句真剣舞台に持って来させるというなかなかに極悪非道なことやらかしておいて、あんな風に自分を思って泣かれたらねー。コウイチももうよしよしってなるわな。リカもほっとけないってなるよ。私史上1番くっつきそうなライバル&リカだった。あのタツヤを目にしたら絶対ほっとけない、私と生きよう!ってなっちゃうと思う、だってリカだから!
ついでに言えば私史上最も"リカに自分を殺してくれ"と頼むのがハマるライバルだった。
これもまた無茶苦茶じゃないですか。最愛の人をお前は殺人犯にするんかよ!みたいな。でもタツヤのそれまでのキャラ考えると言い出しかねない激しさがあるなーって納得しちゃうんだよな。
なんとか今年も見れてよかったです。
続く限りは見続けたい!