偏食観劇屋

色々見たい、偏ったエンタメファン

人間失格2回目

どうしても「原作を読んでから見る」バージョンをしたくて。

レディースデイってことで行ってきました。

AカニシくんのBANDAGEもだけど、なんか色々言いたくなる映画なんだよな。

どっちも某所のレビュー、読みまくったし。

1番確認したかったのは、原作に何度も出てくる「道化」という言葉。

映画を見たとき、それを感じられるシーンがなくて、けっこう重要だと思うのになんでだろう??ってこと。

私の感性が鈍くて通じなかったのかな~~と、それを確認しに行きました。

で、やっぱりね「道化」はなかったように思うな。

でも中原中也の台詞にはあった。

「道化は僕だけでいい」って。

でもその台詞がどこから出てきたのか?

原作を読む印象だと、葉蔵はもっと傍目にはお茶目なキャラだったように感じる。

道化を演じてるから。

だけど、映画では葉蔵はほとんどずーーっと苦悩の人。

芸者と遊んでる時はピュアな笑顔を見せるけど、あれはピュアすぎてワザには見えないし。

マダムのバアに住み込んでた時の、呼ばれてカウンターで飲んでるシーン。

あそこは酔いつぶれるんじゃなくって、道化て欲しかったな。

もう一度見て、1番いいな~と思ったシーンは原作にない中原中也とのシーン。

これは最初のバアでも、古本屋でも、鎌倉でも全部よかった!

そして、一人でもう一度鎌倉のトンネルに行くシーンもいい。

某所では割と不評だったけど、私は絶賛。

おんな達はホントに魔女ばっかりだった(笑)

マダムだけは別かな。

母性はあの人にだけあるような気がした。

常子も魔女。

一人で死んでしまったから。

余談だけど寺島さんかするすると帯締めをほどいて、帯揚げをほどいて、帯をほどくシーンに見とれました。

手際が着物を着てる人って感じでステキだな^^って。

礼子は魔女っていうか、人間の女の「気味の悪い」部分を凝縮したような人物。

ホント、こういう人はゾッとします。。。

また、後ろ姿が気持ちワルいんだよねーーー。ゾワゾワ

背中で媚びてる・・・鳥肌立つわーーーー。

それだけの演技力ってことでしょうな。

女優さんは嫌いじゃないから。

静子も魔女。

クドカン弥次さん喜多さんを思い出した。あの女房も怖かった。。

葉蔵に執着してるようには見えない。

さらりと酷いことも言うし。

葉蔵が一緒に暮らしてたのはわかるけど、静子はなんで一緒にいたんだろう??

良子ちゃん

このコは原作のイメージ・・・というか原作の葉蔵が見るイメージと全然違ったなぁ。

葉蔵にとっては最後まで信頼の人だったんだよね?

でもそういうコってやっぱり怖いわ~。

「信じてるから」って言いながら追い詰めちゃうタイプ?

だからやっぱり魔女。

別れさせて、ってあの台詞が切ない。

寿さんはかわいい魔女だった!

どっかのレビューで室井滋かわいいって思ったのは自分だけ?って人が居たけど、知らないの??って思った(笑)

この人はホントにかわいいんだよーーーーっ!

そしてモテる。

わかる。

モテるのが。

そこら辺がよく役にハマってた。

鉄・・・この女の魔女っぷりといったら!!!!

やっぱり見るに絶えず、ずーーーっと顔を見ないようにしてました(笑)

映画館じゃないとできない技ですね

視界の全てを葉蔵に集中!!

礼子は気持ち悪いけど、鉄はオゾマしい

母性のように鉄は言ってるけど、原作をもう一度見たら「ヘンな風に犯された」って葉蔵は言ってるんだよね。。。

うん、まさにそんな感じ。

そのへんな風に犯された?後、朝起きると葉蔵は居なくて、次には汽車に乗ってる。

私はそれを、また女から逃れたと思いたい。

そしてバアに辿り着いたんだよね??

いや、でも何がスゴイって、鉄はホント醜女なわけですよ。

で、三田佳子って年とってこんなになっちゃったんだねーーーーなんて思ってたら、プレミアナイトの映像ではちゃんとキレイにいて、驚きました。

そうそう。

食べ物のクチャクチャが耐えられない!!と書きましたが、パンフレットを読んだらいわゆる「濡れ場」がない代わりに食事シーンを「濡れ場」のように演じてと要求したようで。

確かにその方がエロスかも。

食欲となんとかは・・・っていうしね。

わかるけど、ホント気持ち悪いっす。

りんご食べるのにまず、そんなにりんごを掴まないし(手で暖まって気持ち悪い)、クチの中にそんなに指を押し込まずとも食べられますから!!

で、結局、やっっぱり好きな映画ではない。

んだけど、色々言いたくなる、そんな映画でした。。

次はパレード見たいんだけどなーーー。

映画に1000円以上出すのがイヤだ。

また次のレディースデイに♪