久しぶりのモダンスイマーズさんでした。
面白かった!泣いた。考えた。
楽園ぶりだったんだけど、最初はね、あまりの自然さ、淡々とした空気になかなか入れなかったのが前回の印象と似ている。
だけど気付いたら引き込まれてて、涙が止まんなくなってた。
恋人を亡くした男、娘を失った男、不妊の悩みを持った夫婦、口と頭でだけ生きる山男、不倫とDVに悩む夫婦、下の世界に憧れる女の子。
亡くなった一葉を偲ぶために集まった元山岳部の仲間たち。
どこがどう狂ったのか、それぞれが心の中に秘めていたものの暴露大会が始まる。それは他の人をどんどん傷付けて別の暴露を引き出してしまう。
何もかもが暴露された時、最低の男の姿が見えてくる。
最低な男は自分のしたことの酷さを自覚しながらも、一葉にとっては自分は最低な男ではなかったと必死に必死に訴える。
女の子は、ひどい目に遭った姉がそれでも下は楽しいよと言った意味を考えている。
何も知らずにその男と2年間一緒に暮らした一葉の父。娘にした最低の仕打ちは憎むに値する。だけど父親は多分、真っ直ぐに100%の思いで憎めない。んだと思う。ただ悲しみよ、消えないでくれ。と。
出て行く男に向けて歌う贈る言葉がとてもとても痛くて悲しい。扉を開けて立ち去る後ろ姿に、行かないでくれと叫ぶ父親の心情。
蓬莱さんの脚本は揺さぶられて揺さぶられて怖い。