偏食観劇屋

色々見たい、偏ったエンタメファン

FREE STYLE II

始まってすぐと終わり間近と2回見てきました。

1回目を見て作品集を買った後手放してしまったチケットを後悔もしたけど、結果2回で満足できました。

だって作品集酷いんだもの。作品を見開きで載せていて1枚の絵が真ん中で分断されている。

ホントありえない編集をするなぁと思いました。

大きい写真を載せたいのなら大きい作品集にしてください。

わたしはあのサイズの本で1ページに1枚の絵があれば十分です。

どうせちょっと大きくしたところでホンモノを見るのとは全然違うのだから。

双眼鏡を持って行きました。

実は最初の日にも持って行こうかと迷ったのだけど持って行かず。そのあと双眼鏡で作品を見たらすごかったという感想を見て持っていくことにしました。

舞台やコンサートで使ってるものなのであまり役に立たないかもしれないと思いながら。

そんなに作品から距離も取れないし必要ないかなと思ったけどやっぱり見てみようと、そろそろ終わりという頃に見てみました。もう作品の周りにも人もいなくて。

全然違うものがレンズの向こうにありました。

鮮やかさが全然ちがう!

カラフルな点点がブワッとレンズの向こうに溢れてきて。

こんなにも違うものかと、何度も双眼鏡と肉眼と見比べてしまった。

肉眼だと、多分3重の点点の一番上がシルバーだからその色が目に一番入ってくるんだと思います。だから全体的に白っぽく見える。その下の色ももちろん見えてはいて、いろんな色を使ってるのもわかるのだけど。

でも双眼鏡でその一粒一粒をアップにすると下にある赤や黄色や緑のあざやかな点点がとてもハッキリと目に飛び込んでくるのです!全く違う世界がある。不思議なくらい。

江戸小紋が遠目には無地に見えるような感じ、というのかなぁ。

絵の見え方ってこんなに変わるんだと、本当に良い経験をしました。

それを大野さんの作品で得られてよかった。

大野さんは描いてる人なので、作品を見るよりずっと近くで絵を見てきたわけで、双眼鏡で覗いた世界こそが大野さんの見てた世界だと思うのですよ。

そりゃ時々は引きでも見たでしょうけど。

今回、作品の数はそれほど多くなくて大物が多かったです。

フィギュアはあの小ささと精密さがすごいと思ったからあまり感動はなかったけど、やはりちょんまげの絵はダントツにすごかった。よく飽きもせず根気よくやったよなぁと。

作品集では裏側を見せてくれた怪物くんは表しか見れないのは残念でした。

パグや少女の絵は初めての油絵だったようで見応えありました。

パグの抜け感はかなり奈良さんのアドバイスをもらったみたいだけど、構図がものすごく大野さん。

茶舞台の絵は、展示の仕方のせいか前回のタツノオトシゴのようなインクのツヤは全然見れなくて残念。

ただ襖絵にしたのは良かったなと思います。なんだったら触っちゃってもレプリカだからね。

作品集やグッズに印刷されたものではあの絵はやっぱり本当には楽しめなくて、あの大きさでこそ隅々までまた見直したくなるし、新たな発見があっていつまでも絵の前で友達とあれこれ言っていられるのがとても楽しかったです。

個展はもうこれで終わりでもいいんだよ、と思います。

もう目的にしなくていいよ。

10年後にもし振り返ってみて、個展ができるくらいの作品が溜まっていたらやればいい。

その時はチケット取って見にいきます。

9/7ってなんだろう?

どうして9/16や9/15じゃないんだろう?

ちゃぶ台の絵。10周年。