偏食観劇屋

色々見たい、偏ったエンタメファン

Sleep No More

めちゃくちゃ楽しかったー!

リバプールに一緒に行った友人に勧められてちょっと調べたら面白そうだったのでそのまま滞在中に予約した舞台。舞台?なんと呼んでいいのかわかりません…。アトラクション?

チェルシーにあるリアル廃墟ホテルを丸ごと使ったアトラクションで、1時間のお芝居を3回転、入場時間をちょっとずつずらしながら楽しむもの。役者はどの部屋にいてどんな芝居をするか全く知らされません。探して見つけなくてはいけない。中は一切撮影禁止、なんならエントランスもダメって言われた…。そして会話も禁止。(なのに注意されてもされてもしゃべる某C国人。全部同じ人と思えないからやっぱ国民性?) 中に入ったら私たちはマスクを被り言葉を発さず存在を消すのです。

チケット代わりにトランプというのも粋。これで実は入場を分けられるんだけど、よく分からず呼ばれてない番号なのに連れと一緒に入ってしまう人も…。(それはともかく頑なに連れと手を繋いでいる人、とても迷惑。他の人が走って役者を追いかけたくてもそのせいで道を塞がれる。連れ立ってるから喋りたくもなるし、趣旨を理解して楽しみ切ってやろうという心意気のない人たちと一緒になるのはちょっと残念)

中では役者を追いかけて走ったりもするので荷物は全て預けます。ポケットがあれば携帯や財布も入れられますが、小さなバッグでも持ち込めません。あとIDチェックがあり写真のページを撮影?してるのかな?暗闇ですしマスクで個人の判別不能になるのでセキュリティには厳しくしないとね。

カードをもらう前、まずはバーに案内されるのですが普通にバーカウンターでお仕事してる人以外に、勝手に喋ってるドレスアップした人たちが紛れてて、ああもうお芝居が始まってるんだ!ってわかる。

案内人がマイクでエースのカードの人を呼ぶと、いよいよマスクをしてエレベーターでお芝居の世界へ。

そのエレベーターの中で1人だけ別のフロアで降ろされる人がいました。振り返って1人と気付いてビックリかな?他の人たちはまとまって同じフロアに降ろされましたがそこから右に行くか左に行くかは自由。

私が最初に入った部屋は誰もいなくて1人だけ。進んで行くと小さな部屋があって明かりがついている。観客も居なけりゃ役者もいないなーと部屋を見てたらひとがいた!マスクをしてないから役者さんだ!!

こちらを見てるのでそのまま何か始まるのではと見ていたら中から出てきて手招きされた〜!手を差し出されて差し返すと部屋に案内され鍵をかけられ(^^;;

椅子に座るように言われる。そう、役者も喋らないと思っていたら(ネットのレポにダンスや動きのみのお芝居と書かれていたので)喋ったの。まあ簡単なことしか言わないし返事はできないのでそのまま従ってるとお茶をご馳走すると。で、リアルにカップに注がれる…そしてマスクはない方がいいね、と外され、スプーンで一口ずつ紅茶を餌付けされるわたし。最後にソーサーごと渡され飲もうとしたらlong time ago,と突然お話が始まりました。

これね、後半集中力切れて戻ってこれなくて、どんな展開なのかついて行けなかったのが悔しい。女の子がいてそれ以外のものはみーんな死んでいて、森に月を眺めに行くんだけど月じゃなくて太陽が良くて…までがキャッチできた内容。そのあと音楽も不穏な空気になり突然私の方にガタッと迫ってきてヒャ!っと驚かさせるところでお話終了。またマスクをつけられ鍵を開け外に出してもらいました。

いやー。

いきなり役者さんに絡まれると思わなくてびっくり。でもそれっきり絡まれる機会はありませんでした…突然手を取られて連れ去られたり、カードゲームで勝つとお酒を飲めたり、小道具を渡す役割を与えられて指輪をもらったり、他にもレポを見ると色々あるようです。こりゃクセになる!

時間とともに観客が増えてくるのでなかなか役者を追いかけるのが難しくなります。突然走り去ったりするのでその追いかける列が長くなると前の方にいないと見失います…(>_<) あと比較的広い部屋で大きなお芝居が繰り広げられるんだけど、ひとが多くて全く見えないことも。終わってから全裸の役者さんが服を持って去って行くのだけ見えた(^^;; 何があったの?!私は違う役者さんを追いかけてたので全裸さんは追わなかったからそのあとどうなったか知らない。気になるー!

1時間のお芝居が3回(3回やるうちに全部見てねってことだと思う)あるらしいんだけど、私が同じシーンに遭遇したのは本当に最後の方だけでした。全てを目撃するのは一回じゃ無理。また見にこないと!

そしてその最後の2度目のお芝居をチラ見して他のエリアに移動しようとしていたら、音楽に導かれて進んだ部屋がなんと最初のバー。well come back!と言われ時計を見るとピッタリ3時間経ってました。

これにはビックリ!

私は自分の意思でここへ来ることを選んだのに終了時間に辿り着くなんて!!

他の観客たちも続々とバーに集まってきます。中には役者に手を引かれて来るひとも。その人たちは最後役者さんにハグ&キスされててちょっと羨ましかった。

レポを漁った時に最後ちゃんと全員が同じ場所に戻るのがすごいっていうのを見ちゃってたんだけど、歩き回ってるうちにそんなこと忘れちゃうし、それを体験するのはやっぱり感動しちゃうね。何かのマジックを見せられた気分になります。

序盤の芝居が盛り上がる前は、移動できる範囲も違います。ここは立ち入りできませんよって案内が書かれていて奥を覗いても暗闇なので使えないフロアなのかと思ってたら、役者を追いかけて進むとその暗闇に進んで行ったりするので段々と行動範囲が増えて行くのも面白い。また出口への誘導があるのか、最初に行った森の門が閉まってたり。

同じ場所で何度も違うお芝居を見ることもあります。

今度行く時は、(ってなんの予定もないけど)チェルシーにホテルを取って遅い時間の回も含めてガッツリ堪能してみたい。

めちゃくちゃ当たりな作品でした!!