最近拝見しているブロガーさんがもうすでに何度もこの舞台を見ていて、色々と見所を書いてくれていたので、舞台鑑賞では双眼鏡をめったに使わない私だけどガッツリ見てきた。
それで気付いたこと。
いかに先週はあいばちゃん以外を見ていたか、ということ。
こんなことしてたんだ、という動作や表情がいっぱいだった。
多分今まで見た舞台、全部そうなんだろうな。
ちょっともったいなかったかも。
やっぱり舞台でも細かい表情は見たい。
グローブ座規模でじっくり見たい。
以下ネタバレ。
まとまりなく印象に残ったシーンをぽつぽつと。
前回見た時は、アダムがキャロラインを好きなことが唐突に思えたけど、今回双眼鏡でアダムを追いかけてみて、こんなに細かい演技をしてるとは気付かなかった。
さりげなく、キャロラインを視線に捉えているのがわかる。
好きな人を見つめる表情ではないんだけど、だからこそこっそり後をつけるような形でしか愛を表現できないアダムらしさがある。
2人の男に店で絡まれてるシーンではイライラとしたような表情やしぐさを見せていた。
手当してもらった時の動揺とか、巻かれた包帯を大事そうにさわるしぐさとか。
きゃろらいんが一人で帰った日、呼び止められてしまい心配そうに視線を送る表情とか。
見ておいてよかったと思った。
前回は最後のプレゼントを開けるシーンに泣けたのだけど、今回もっとも感動したのはシスターがダイナーを訪ねてくるところ。
(どっちもあいばちゃんの出てないシーンだけど)
熱烈ではないけど、愛されてる。
ちゃんと存在を認められていて色んな人の中で「生きている」アダムが語られる。
シスターに感情移入してしまって嬉しくなった。
見せたいものがあるんだ、と部屋に誘ったアダム。
あれはきっと魔法のレコードのことで、襲われて傷ついた彼女の「雨」を晴れるようにと思ったんじゃないかな。
ポーチでのシーン。
キャロラインに抱きしめられ泣いた後かな?
ためらいながらアダムが伸ばした手をキャロラインが取って胸に当てるシーン。
アダムの打つ心音が聞こえた気がした。
音出してるのかと思って耳を澄ませてみたけどよくわからなかった。
空耳??イタいな。
ヒヒの心臓の話を目を潤ませて語るシーン。
ポーチでキャロラインが話そうとするのを、すっごくやさしそうな表情で首を傾けるアダム。
それまでのシーンでは見せなかったくらいの穏やかな表情。
アダムもあいばちゃんも本当に天使のよう。
本当に本当にキレイで感動した。
でもその話が心臓移植のことで。。。一瞬にして強ばる表情。鳥肌が立った。
この心臓でないとキャロラインを愛せないと思ってるアダムにとっては考えられないこと。
どうしてここがこんなに痛いんだ。君がいないと。
移植の話はまた明日話そうと言ったときの表情は、もう生きることに不器用な弱い存在ではなかった。
本当に細かく心理描写をしていてすごい。
初めはためらいがちだった笑顔もだんだんと自然な笑顔になる。
また来ようね。
いつ?
移植を決意して、キャロラインと一緒に生きることを選んだアダムだけど、きっとどこかでそのむずかしさも感じてたんじゃないかな。
だから、今度が「いつ」なのかに拘っていた…?
同じ舞台は2回見たら充分、と思っていたけど好みの舞台だとやっぱりもっと見たくなる。
ラブストーリーは好きじゃないんだけど、切ない話は好きみたい。