コウイチの弱さが強調されていたな、と思う。
隙のない完璧な人間じゃなく、挑発にいらだったり煽ったりそういう幼さが見えた。
個人的には去年のオーナーの何もかも包み込む安心感が好きだったけど、
今年のオーナーはそこまで余裕じゃなくて、かわいい子供たちを心配して心を痛める母親像だった。
だからもりくみさんの芝居にけっこう泣かされたんだよね。
あなたには仲間がいるじゃない。
周りが見えなくなったらおしまいよ。
最後に仲間と一つになった素晴らしいステージだった。
コウイチの弱さが際立った分、今までと同じセリフに違和感が出てきた部分もあった。
フクダがヤラの告白に(立ち止まったやつは切り捨てられる)そうじゃないだろ?という部分とか。
なんか元々へんなセリフが時々あるんだけど、以前ならコウイチは間違いない!って見せてたから
多少ヘンでもだってコウイチは正しいんだしで飲み込めてたんだけど、
ここまで弱さや幼さが強調されると、やっぱり違和感あるよなぁ~と思ってしまう。
まあ違和感なくすと色々と変わってくる部分が多そうだけど。
例えばコウイチは最後までヤラに謝罪をしないけど、多分そういうのも必要になってくるし
コウイチが最後に気付くべきなのは、みんながいたから走り続けられたっていうことより
周りが見えてなかったのは自分ってことだと思うんだけど。や、そこに気付けよ!っていう…。
オーナーもそれを何度も言ってるし。
ヤラの苦悩が結局あんまりわかってもらえてないような結末になってるのがもったいないなぁと思う。
ヤラの苦悩はお前も!って刺されたみんなの苦悩でもあったはず。
誰のセリフにもないけど、ヤラの告白をじっと聞きながらうつむいてるのはそういうことだよね?
リカですらこれでいいんだよね?って言ってるのに。
それは迷いってことじゃん?
なのに結局そこらへんはあいまいにされてやっぱりshow must go onかよ!ってなる(苦笑)
あとずっと気になるのは、なぜコウイチはあんなに立ち止まることを恐れていたか?
立ち止まったぐらいじゃそこで終わらないだろ!って思うのに、
次へ進むこと、上へ進むことに異常に取りつかれてるな~って感じる。
まるで命が短い人かのようで、あの辺りは理解できない部分なんだよなぁ。
一瞬でも気を緩めたらそのポジションを奪われる世界なのかもしれないけど、それが見える部分は特にないし。
見えないけどそう解釈して飲み込むしかない。
あいつらにどう思われてもいいのにカンパニーがバラバラになるのは困るって、ねえ?
あんたが信頼されてまとまらなきゃまとまらないだろって思うのに。
これを無理矢理飲み込む観客の努力・・・ハハハ。
来年はどうなるのかな?
コウイチは絶対!っていうのを崩せれば深みが出てよりよい舞台になるんじゃないかなぁ。
少なくても去年のパンフを読む限り、光一さん本人は超人ではないコウイチを見せようとしてる。
だからそれに合わせてもう少し全体を修正してコウイチの成長も見せてほしいな。
そういうところで「ジャニ舞台」って枠を超えて行ってほしい。
あんなにハイレベルなパフォーマンスで10年以上も続いてるんだから。
ストーリーやセリフに弱いジャニ舞台ってイメージを払しょくしてほしいです。