偏食観劇屋

色々見たい、偏ったエンタメファン

ビリーエリオット2020

調ビリーは相変わらず芝居がうまい。新鮮にレターで泣いてしまった。母ちゃんが現れて触れられてびっくりして恐る恐る手を伸ばす、あの辺りのなんとも言えないぎこちなさがグッときてしまう。幻とわかってるけどでも今触れてるんだからやっぱりこれは母ちゃんなんだ!みたいな。

好みの芝居は海流なんだけど(温度感とか自然さが)、調のわかりやすい芝居も好き。決してわざとらしいわけではないんだけど意図がめちゃくちゃハッキリと伝わってくる。


せいしろうは相変わらずよい。エクスプレスの時の弾けっぷりと、その他のシーンでの少しためらいがちな感じのギャップが良い。で、smile!のいい方がホント好き。スマイユ!


ソリダリティ、初回から完璧に出演者をチェックしてるわけではないんだけど、今日はノーマルバージョンではなかったと思う。加賀谷さんがいなかったよね?誰がインしてたんだろ?加賀谷さんポジションには板垣さんかな?大塚さんの反対は丸山さんだろうか?いつもいたっけ?と混乱。加賀谷さんが誰かの役に入った時に右端にいた日があったんだよね。

フィナーレも出だしはスウィングさんいないバージョン。ってかそんなバージョンがあったのか??これも1回目からしっかり確認してたわけじゃないから今となっては不明だけどセンターの一列目に加賀谷さんいなかった。↑ひたすら加賀谷さん基準。


(後で教えてもらったのだけど東京後半、板垣さんのところにちょこちょこ加賀谷さんが入っていたそう。スウィングのありがたみを感じた。私が意識して見始めたのがまさに加賀谷さんがinしたタイミングだったみたい。ノーマルでは右端に男子スウィングが交代で入ったようです)


ソリダリティもレターも東京終盤からウィルキンソン先生目線で見てしまう。ビリーの才能に目がキラン✨としたり、ビリーを鼓舞したり、愛しんだり。グッときてしまう。涙でピルエットがにじむ。

父ちゃんが乗り込んできた後のウィルキンソン先生、そのことは全く気にしてなくてひたすらロイヤルバレエスクールのこと考えて上の空なのも好き。ビリーに夢中なんだよな!育てる者として。


そして今回、中河内トニーがとんでもなく切ないバージョンになっててスト破りからのカンパ、スープキッチンまで泣かされまくった。汚い金は受け取らんって言いながら何にもビリーにしてあげられない切なさが声に溢れまくってて。憎み続けてきたスト破りかビリーの援助をすることができるのに家族である自分には何もできない悲しみと虚しさ。無力感。

家族を一つにまとめようとして何になる?なんて、もうほとんど泣いてるみたいで切なくて苦しい。スープキッチンでの意気消沈した姿見たらまたぼろぼろ涙。レスリーハグしてやってーー!となる。消えてしまいそうなんだもの。

もしビリーがあのままバレエをやめて埋もれてしまってたら、トニーはヤクチュウになってたかもな、なんて思った。それくらいボロボロ。家族の中で、あるいはあの街で、ビリーだけが抜け出して希望に向かって行けたことが、やっぱりトニーの支えになってるように思えてならない。