偏食観劇屋

色々見たい、偏ったエンタメファン

スリル・ミー

本当は3ペアとも見たかったし初めて最初からチケットを申し込んでいたのだけど結果出る前にアルターが来て、結果行けないところばかり取れて、気力を奪われてまだ見ぬ伝説のペアのみ見てきた。


とにかく歌が上手いって表現が出来るってことだ!とわかった。上手いんだよね、間違いなく。でもあー歌上手ーきれいなハーモニーだなーってとこに感動するんじゃない、その上で歌で表現してるからうわぁ!ってなる。

音は合ってます声は出てますでは足りないんだな、ミュージカルってすごい世界だなって思った。

個人的には何と言ってもまりおくんの私が今まで見た他の3人と全く違って新鮮に驚いた。なんて言うかとても正統派。悪いことしません、間違いはしたことがありません、誘惑には打ち勝てますみたいな優等生な歌声と声と姿。

そんな私がどうして微塵の殺意もないまま殺人なんて罪を犯してしまうの??という衝撃がすごくて。前半はそんなだから彼に支配されてる感じが、疑いもなく信じられる、そんな私像なんだよね。そして何だかめちゃくちゃかわいらしいのだ。全然詳しくないけどガンダムとかエヴァとか、こんな健気で弱くて切なくて一途な主人公なんじゃない?そういうアニメのヒロイン的ヒーローにピッタリなキャラクターで、マリオくんアニメ😱みたいな謎の衝撃があった。

いまさら全く注目してなかったフランツって役への親和性も感じたり。


だから後半に立場逆転するのがどうしても信じられなくて、裏切られた感が半端ない。今まで見たどの私よりも、遡ってその強かさを見つけられなくて、彼への愛で壊れてしまったんだろうという悲しみみたいなものを見てしまう。

まりおくんとにいろくん、ものすごく身長差があるわけでもないのに身にまとう雰囲気の差から身長差を感じるのも役者の力!!ってなった。まりおくんの姿勢の良さは優等生的な雰囲気なのに対してにいろくんの姿勢の良さは自身の表れだったりするのも面白い。

一回だけ見るスリル・ミーペアがこの2人で正解だったなって思う。