偏食観劇屋

色々見たい、偏ったエンタメファン

DROP

少年社中見てきました!

ロビーの感じはちょっとスタッフ声出しすぎと思ったけど、カテコは潔く一回のみで良かった。色んな公演のいいとこ取りして業界全体で最強の感染対策してほしいものですね。


で。

今日はみおさんと堀池さん回。

全体の見えるエリアを選んでしまったけど、今回セットがめちゃシンプルだし全体的に照明抑え気味で暗いから前でよかったなあ。でも度数の低いメガネで見ててもお2人は声と姿ででわかるな。いや、劇団員はわかるな!井俣さんも竹内くんも加藤さんも。あっ、あれ川本さんか…


古い作品の再演らしいけど、いつもと全然違う雰囲気で、凝ってるけど全員真っ黒な衣装に、不気味に天井から長ーく吊り下がる灰色のつらら。檻のようなセット。

ストーリー展開も最初から不穏で、段々とホラーめいてきて。

加藤さんのあの雰囲気で追い詰めてくの、ホラーすぎてスティーブキング!って思ってしまった。怖い怖い人間怖い。


でもラストの締め方が毛利さんらしいスイートさがあって、ああやっぱり社中だなぁと思った。ホラーのまんま終わっても良かったけどね。


さてこれは記憶の話なのかなと思った。

忘れることと忘れないこと、見てて思い出したのは、父が亡くなったこと。その人のことや思い出は忘れないのだけど、その時のリアルな感情を覚えていられないんだよね。その時の涙が止まらなかった感情や衝撃はどんなに再現しようとしてもダメ。父のことを誰かに今話してもしかしたら泣くかもしれないけど全然その時の感情ではないんだよな。多分だから人は生きられるんだろうけど。

でもね、これ嬉しいことも一緒なんだよ。

会いたい人に会えて、手が震えるくらい嬉しかったという出来事は忘れないけどどんなに想像力を駆使してもあの感情は取り戻せなくて、だから思い出しても手は震えないんだ。


出来るならいつもは忘れていたいけど、思い出す時にその時の感情ごと復活できたらいいなと言うのが私の野望です。悲しいことも嬉しいこともどっちも?