偏食観劇屋

色々見たい、偏ったエンタメファン

チケット追加しちゃったよ

またひとつ魅力に出会いました。

少年社中。

冒頭の場面での和風であでやかな衣装を見て、当たりだと思いました。

そして最後までその思いは変わりませんでした。

何度も震災のことを思い出しては泣き。

私の好きな「人ならぬものと人の切ない想い」に泣き。

こんなに引き込まれるとは思わなかったな。

カゴツルベも見たかったなーーー。

天災というのが1つ、キーワードとしてあって。

物語の舞台となる富姫の住まいは兵庫の姫路、そして訪ねてくる亀姫がいるのは福島の猪苗代。

偶然にしては出来すぎてるけど、これを考えたのは8ヶ月も前のことだそう。

3月に地震が起きて、劇団のみんなは相当悩んだだろうなと思う。

正直冷静には見れなかった・・・何度も今回のことを思い出してしまった。

主人公の母は震災で亡くなって。人は天災の前になすすべがない。

だからあやかしの仕業だと信じて、富姫と亀姫は仲間をたくさん失う。

今、この時にリンクさせずに見るなんてできない。

図書之助の人間は弱いと語るところ、「天にも愛されず」っていうのがすっごく切なかった。

原発は別として、あの地震津波を受けた人たちは同じことを思ってるんじゃないかって。

そしてこの役者さんが「ものすご~く切なくしたSHIOくん」って感じでときめいたーっ

優しい感じの声がとってもよかったし・・・な~んかとにかく優しい感じ

弟のコもよかったな。劇団に1人はいる感じの濃いめのイケメン(笑)

鷹の人もクールビューティーって感じ(あんまり男子に使わない形容か・・)

殿の役の飄々と非道な感じもすごかったな。

家老に最後、切られるとこもグッときちゃったよ。よくできました、って。

アヤカシによって狂わされてたけどどっか心が残ってたのかな。

なんの感情もないみたいに言う台詞が逆に泣けて泣けて・・・

ソンハくんっぽい若手の役者さんがやってた役もキュートで無邪気で非道でね。

最後はとっても切ない。

あんな狂った殿でも彼にとっては大事なパパだもんね。

涙腺決壊しましたもの。涙をこらえるのを諦めたよ、あのシーン。

むーーーりーーーーって。

それから女中頭みたいな方。

パンフ見たらあまりに印象が違って…舞台ではキュートな乙女でしたのに。

ちょっと楽しいキャラ設定で、けどちゃんと切ないんだよね。

鳥になりますって言った時のさーーーT_T

このキャラクターの設定を見て、この劇団は私に合いそうだなって思った。

この前の風ぽんのも毛利さんだったけど、全然お口に合わなかった。

こういう笑いのシーンとかキャラで劇団の印象って決まる。

ここの相性って大事。

笑えるかって言われたら笑えないけどね。

だいたい私「人に在らず」なものと人の恋がたまら~んので、天守物語はハマりがいい!

原点はシザーハンズなんだけど、銀の鬼なんてどんだけハマったことか~

高橋留美子人魚の森とかもそうだし、乙一の小説もしかり(天帝妖狐だっけ)。

若干どっちも人じゃないしってのもあるけど、要は相容れない同士のってこと。

あれ?

そう考えると全ての原点はロミオとジュリエットだったりするのかも??

シェイクスピアって・・・やっぱりすごいんだな・・

別の理由で戻ってきた、と言う図書之助の切ない表情とか声がもうグッときちゃってねーー。

カゴツルベの次郎左衛門っぽい切ない感じと相まってやっぱりいいぞ、この劇団!ってねーーー。

それから夜長姫と耳男をちょっと意識してるのかもしれない。

「きりきり舞い」を連想させるダンスシーンがあったから。

決して楽しい踊りではなくて「生きる苦しみとか悲しみ」の表現としての踊りだったから。

それから皆川博子さんの崖楼の珠も連想してしまって、結局私はこういう話が好きなのだなという結論に達した次第。

ということで、もう1回行くことにしました!

チケット取っちゃったモーーーン!思い立ったが吉日!

色々連想しててたら次は「写楽」とかどうかな~と勝手に次回公演を妄想してみる。

もちろん原作は皆川さんの写楽

イケメンの下っ端役者はやっぱりすご~く切ないSHIOくんかな。

ちょっとやさしすぎ??