偏食観劇屋

色々見たい、偏ったエンタメファン

エッグ

エッグを見てきた。

予備知識で持ってたのがスポーツと音楽の話。

そしてスポーツの話と思っていたら戦争の話になっていた、というもの。

いつも理解がすぐにはできなくて、後々引きずりながら考えるのが野田地図。

そういう舞台って嫌いじゃない。

脚本を読んだり、いろんな人の解釈を読んだりして、理解したり理解した気になったり、考えるのが好き。

今回のはわかりやすかった気がする。と思うのは私がまだまだ浅いからかもしれないけど。

ちゃんと歴史を知ってたわけじゃないけど、神話よりはわかるし推測がついたから。

劇場案内係が野田秀子、改装工事をしてる劇場を案内して、舞台監督の愛人で。

改装前の方がよかったわなんて台詞、絶対誰か言ってそうだよね!

色々噂のあった人だから愛人っていうのもなんだか自分のネタを茶化してるみたいで笑うよね。

それにオーナーの100万のつぶやく人達。

廊下の噂とは私が話をつけるってセリフがあるんだけど、ツイッター内の噂ってすごい力持ってるもんなぁと。

野田さんはツイッター否定派だったと思うけど風刺が効いてて面白い。

噂に悩まされることもあるけど、作られた噂を流して有利にことを運ぶこともできる。

案内係の愛人と修学旅行生が改装中の劇場にやってきて、寺山修司の遺作を拾うところから始まり

物語はその遺作の世界へ。

エッグという珍妙なスポーツで熱狂していて、最初はただ笑っちゃうんだよね。

だって壊れやすい球を運ぶスポーツって…お玉に生卵のせて走る障害物競争みたい!

それを何やら真剣に国際大会までしちゃってるんだけど、滑稽すぎる。

ただし競技の様子は全く不明(舞台はバックヤードのロッカールームだから)

でもなんかおかしくってわらっちゃう。

敵の卵を割ったりもするみたいなんだけど、そんなお遊びみたいな競技なのに

スター選手の粒来が異常にマッチョで鍛え上げられてて。

そのスター選手は、みんな心の底ではやり方が古い、もう戦力にならないと思ってるんだけど尊敬してて

でも何も知らない新人あべべはさっと見抜いて思ったことを言葉にしちゃう。

ノー天気な天才ルーキーっぷりが愛嬌のあるぶっきーにハマってまたおかしい。