偏食観劇屋

色々見たい、偏ったエンタメファン

木の上の軍隊

面白かった、というのは適当な言葉じゃないかな?とてもよかったです。

思い出し泣きしちゃうような、じわじわと刺さる。

2年どころか70年経ってもまだ基地はある。このお芝居を沖縄の人はどう感じるんだろう?とふと思って。そのあとの新兵の台詞で、上官は悲しくないんだ、島の人間じゃないから。というのがあって、ああ私もどこか自分のことと捉えてない、悲しくない方の人間ぶっているのだと思い知る。

木の精の方、歌を歌う方なのだなぁと思って見てたらかなりコミカルなお芝居もこなしてて、なんて芸達者な人なんだろうと思った。

降りようと言いながら結局本編では降りてこない2人が、カテコで立ち上がった木からスルスルと降りてきて、また心に刺さる。

終盤の新兵の台詞。信じると言い切ってからの言葉が痛くてザクザク刺さった。守ってくれるものに怯えて…全て覚えてないけど、守ってくれるはずの国家が沖縄を苦しめてる現実に。それなとても信じられるものではないけど、じゃあ何に頼ればいいのか。闘うことはできるけど勝ち取ることは出来るのか?最後は国が動かないとどうにもならないもんなぁと切なくなり。

こまつ座は初めて生で見たけどとても良い体験でした。ただ、あまりに客席に男性が多くてびっくりした。こんな客席WEでもBWでも体験したことない。