偏食観劇屋

色々見たい、偏ったエンタメファン

しんみゅ土方・藤堂

見てきた。

 

新撰組っておバカ集団だけど、明治政府はクソだからなんか頑張って勝って欲しかったなああという気持ちで見てしまった。

新しい時代がどうのという台詞があったけど、アレから100年以上経ってもあの時のままなんだよ( ;∀;)土方さぁんっっ!!!

 

全体的な作りとしては歌詞は全然魅力的でないし、ストーリー展開も特に目を引くところもないのだけどなんだかつまらない舞台ではなくて、生演奏でちゃんと歌えて立ち回りも良いからなのかな?これが芸を楽しむということか?などと思ってしまった。江田くんの歌も歌える方々に比べたらもちろんまだまだなのだけど、わりと歌う人に歌が割り当てられているのもあり、長めのソロではしっかり歌えてるのもありで、安心した。

 

わりとみんな、つまり近藤までもが力しかないおバカな俺らという感じに描かれていて、その点は好感の持てる舞台だった。飯が食えるから入るという件はまんま自衛隊でおまんま食えるの国民をバカにし切った誘い文句とおんなじで、どういう時代かってのが伝わる。かっこよく描きすぎると本質からズレるように思うので、かっこいいのにかっこよく描かないやり方は、新撰組の何がそんなにみんな好きなの??と思ってる私にもとっつきやすかった。

山南も藤堂もちっとも共感は出来ないのだけど、ちゃんと最初にバカに描いてくれたから、だってそれしか出来ないし、の切羽詰まった苦悩を感じた。それに何より生きたい!と言った藤堂の台詞がよい。お国のために死ぬんじゃない、生きるというのに希望が持てる。

 

外国を敵と見たり、幕府のためにと言ったりはまるで戦前でなんでこれを今やるのか、時代の方がついてきてしまったのかと思ったけど、彼らが戦った相手は今も権力を握って人権を踏み躙り、他国に組み敷かれ、戦争をしようとしてるわけで、マジであの時ぶっ潰しておいてくれれば!と物騒なことを考えてしまう。いやいや、どっちもどっちか。やっぱり新撰組だってバカなのだ。

 

しかし江田くんの怒涛の立ち回りをこんなにも堪能できるようになるとは感慨深い。そして本当にピュアな気持ちで老若男女が一緒に舞台に立ってることの新鮮な驚きもある。ジャニーズ舞台って本当に特殊だもの。というまとめ。