偏食観劇屋

色々見たい、偏ったエンタメファン

ちょっと昨日の投稿に追加

2回目見て分かったこと。

終焉から始まり終焉で終わる、とストーリーがやっと繋がった。革命ってどの革命??とあまりにわかりづらかったのだけど(何を目的に行うのかかイマイチはっきりしない、人の死なない世界を作るのに人を殺すっておかしくね?息子失った悲しみはわかるけど論理がめちゃくちゃ)、最初のシーンのマダムの演説は始まりの革命で別物なのね。理解した。その革命の中でラルちゃんはアゴ破壊されたのね、そしてこれも一切説明がないの、よくないと思う。いくら宣伝で説明してても舞台でわかるようにしないとダメでしょ。

だから最初に鍛えてるシーンはあくまで有事の時のためで、と思ったらいきなり有事が勃発したんだね。シムラとアラネアが最後まで戦うのをやめない信条とやらは語られてなくて全く理解出来ないけど、なんか切羽詰まった感じは受け取った。

 

で、2度目の終焉の始まりがエンゲル復活目的と。で、これなんで人を大量に殺さないといけないわけ??実験道具を揃えるためにしては大袈裟すぎない??2人しか研究者がいないのにあんなに大量の死体、どうするの?ほぼ無駄にならない??

何か説明されるわけでもないのでめちゃくちゃ弱い。革命の動機が弱かったり説明されてなかったらで、別の革命だと気づかなかったっす!

 

あとスチームとエレクトリシティですが、こちらももうちょっと掘ってくれないと全然伝わらない。2回目でやっとやたらスモーク焚いてるのはスチームの表現なんだなとか、最初のマスクはスチーム、newマスクはエレクトリシティってのもわかった。でも前者はたった一度だけの台詞だし、後者は…察しますそこは。前者がわかりにくいよ。ってか油圧は蒸気じゃないだろ。蒸気どこ行った??

でもリーさん、電気の力で死者を蘇らせる的なこと言ってたので、アギト達がノアを得る前に、どこからか電気の力を受けたんだろうか?

そしてソルジャー要因の死者を生き返らせる方法とエンゲルを生き返らせる方法は違うの?どうなの?なぜシモンを殺す必要があったの?そこも説明がつかなくて無駄な殺生に見える。

全体的にやりたいこと展開したい方向はわかるのだけどそうなる説得力に欠ける脚本で、見てても心が動かないんだよなぁ。見る方が補填しなきゃいけないところがあまりに多すぎる。

 

そうそう、昨日マダムの演説が説得力なさすぎると書いたけど、今日もう一度見て分かったのは、あの役者さんの演技力だけじゃなくてそもそもセリフが悪いよなってこと。民衆がわーっと乗っかるような理論がないんだもの。

その点エンゲルのシンプルな、有り余る力は使いたい!って主張はわかりやすく伝わりやすく扇動される人がいてもおかしくない説得力があった。

や、そもそも優くんのお芝居がまた良いのよね。滑舌も良いしとある良い声でちゃんとそれなりに民衆を威圧する力を感じる声。

今回の舞台、圧倒的に佐野くんのドミー、田中くんのジャック、優くんのエンゲルが良すぎた。鍛冶屋のこもオリバーも良かったけど。

あ、でもというより数名の残念な役者さんがメインの役についてたっていう方が正しいかなぁ?他の役者さんも悪かったわけではないし。個人的に前に見た時別に気にならなかった方のお芝居が残念すぎて辛かった。同じ人と思えなくて。大袈裟な言い回しがきちんとその心情ごと伝えられる技術って、普通のセリフより難しいと思うんだけど、そこまでの技量はなかったのかな?台詞の内容でこういうキャラというのはわかるのだけど、そのキャラクターと言ってる本人の声色や表情がチグハグでな。

そんな中で江田くんは相変わらず江田くん流の中ではあるけどとても良くてそれだけに勿体無い気がしたな。いや、作品だってアレだけこだわって作ったのだからもっと台詞とかお芝居をつめられてたらなぁと思わずにいられない。

 

そうそうもう一つ。

これは作り手によるのかもだけど(なぜなら蒼天の宴も全く同じだったから)、ヒロインをヒーローよりかなり幼くてかわいらしくてそしておバカに設定するの、見ていて厳しい。かたやドラッグクイーン(しかも男性、トランス、パンセクシャル)をかなり丁寧に描いておいて、この典型的な女の子は弱くてかわいくて少しバカ(バカが間違ってるとしたら世間知らず)というのはなんなんだろ?相手役させられてる人がすごく時代錯誤な人物に見えてくるから悪影響だと思うんだけど。女性キャラでは私は圧倒的に鍛冶屋の子が好きです!手に職があって教養もありそうで強くて(腕力ではない)、子供を守ってくれる、最高なひと。そういうキャラがいるのに突然ヒロインとなるとステレオタイプになるの、なんでーーー?教えて?